AIを半年で定着させた3施策。中小企業が真似るのは1つ

キリングループが Microsoft 365 Copilot を、導入から約半年で6,000人超に広げた。利用率は70%。TechTargetジャパンが2026年7月10日に報じている。
記事が効いた施策として挙げているのは3つだ。全社向けの勉強会、学習コンテンツ、利用者との対話。
20人の会社がこのまま使えるのは3つ目だけだ。そして3つ目だけで足りる。
6,000人と利用率70%の中身
キリンビジネスシステムが展開を担い、ディスカバリーズの伴走支援を採用している。勉強会は基礎知識から具体的な使いどころまでを全社向けに扱った。
学習コンテンツのほうは、社内のポータルに活用のヒントを見せる動画を置き、メールマガジンで全従業員に届けている。必要になった日に自分で開ける形にしてある。中身はキリン自身の環境と業務の場面に合わせて作った。
3つ目は Teams の会議などで使う人と直接話して、その場の疑問を解く形だ。
半年で6,000人超という数字は、この3つを同時に回した結果だ。ここまでは大企業の話で、6,000人に配る仕組みは20人の会社には積めない。
上の2つが20人の会社で消える理由
勉強会と学習コンテンツは、作る人がいる前提の施策だ。全社研修を設計して、自社業務に合わせた動画を何本も作り、配り続ける。キリンは支援会社と組んでこれをやっている。
20人の会社では、作る担当がそのまま現場担当だ。1本目の動画は気合で出る。2本目が出ないまま、企画ごと消える。
写せないものを写そうとして力尽きる。自分が見た限り、止まり方はほぼこれ一択だ。
3つ目だけは人数に依存しない。詳しい人1人と、質問を置く場所1つ。これで済む。
使うのをやめる日に起きていること
人がAIを使うのをやめるのは、変な答えが返ってきた日に、それを誰にも言わずに済ませたときだ。
1回おかしな出力が出て、直し方が分からず、自分の中で結論が出る。「うちの仕事には向いていない」と。この結論は一度出ると動かない。
行き先があると、同じ詰まりが質問1件に変わる。詳しい人が1回答えれば、同じところで止まっていた他の人の分もまとめて片付く。
キリンが3つ目に残したのも、人が答える窓口だった。動画とメールマガジンまで作った会社が、最後に対話を施策として数えている。ここは規模と関係なく効く場所だと見ている。
詳しい人1人と、質問の置き場所1つ
社内でいちばんAIを触っている人を1人名指しする。質問を書く場所を1つ作る。Teams でも Slack でも、置き場所はチャンネル1本で足りる。
あとは全員に1回流すだけだ。「Copilotで詰まったら、ai-相談チャンネルに書く。見るのは◯◯さん」。これで完成で、足すものはない。
1つだけ条件を付けたい。答える時間を週1回・15分に切っておく。小さい会社では、詳しい人がいちばん忙しい人と一致するので、時間が決まっていないと聞く側が遠慮して書かなくなる。
「聞ける相手は全員もう知っている」への答え
誰が詳しいかは、たしかに全員知っている。それでも書き込みは出ない。理由は許可のほうで、「これを訊いていいのか」が決まっていないからだ。
だから名前を知らせるだけでは足りない。宣言は社長が出す。詳しい人に自分で「聞いてください」と言わせると、1件目が出ない。
研修をもう1回、という案は必ず出る。研修をやって減るのは、やり方を知らない人の数だ。いま止まっている人はやり方を知っていて、1回転んだところで手が離れている。この人に要るのは、転んだ話を置ける場所だ。
正直に書くと、社内に詳しい人が1人もいない会社では、これは効かない。その1人を外から借りるところが先になる。
今週やること
動画を1本作る時間があるなら、チャンネルを作って名前を貼るほうに使ってください。5分で終わる。
利用率は、詰まった人が今日どこに書けるかで決まる。書く場所がなければ上がらない。
推進役を誰にするかはツールだけでは使われないと、売る側が先に認めたに書いた。社内に溜まった使い方の拾い方はAIの当たりの使い方を拾う機能が出た。紙1枚で代用するにある。
参考:TechTargetジャパン「『結局使わなくなる』Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策」(2026年7月10日)/ディスカバリーズ「キリンビジネスシステム株式会社」事例ページ/Microsoft Customer Stories「AI を組み込んだ業務プロセス変革を目指すキリングループ」






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